hiroktsのブログ

IT開発系の勉強会の感想とか雑記とか

エンジニアリングマネージャー勉強会に参加しました

2016年12月13日に「エンジニアリングマネージャー勉強会」に参加してきました。

(結構前のメモになるのでうろ覚えでの記述になります。すみません。)

connpass.com

「エンジニアのマネージャ(リーダ)による、メンタリング、指導、立ち居振舞いについて現状を共有します」というテーマだったのですが、全体的にキーワードとして「心理的安全性」というのが出ていました。

 

@muddydixon さんの「ボトムアップトップダウンの技術組織への変革をしている話」というお話では、動機づけ要因とか衛星要因というキーワードが出てました。「組織としての目標やゴールに対して、責任を持つ(モチベーションを保つ)ということ」と「心理的安全性を作るということ」とを両立するというお話だったと思います。

面白かったのが、メンタリングを考える際にその人の「指向・姿勢・その人が持つアセット」を「キャリアアンカー改」という方法で分析されていることです。詳細についてはスライドでわかると思います。

 

あんちぽさんの「『いるだけで成長できる環境』を作るメンタリング」というお話では、基本的に「いいじゃん いい感じに ばーんと」という3つの言葉しか言っていないという話をされていました。

「いいじゃん」が、まだ最初の段階であまり信頼関係がないときに「肯定」をすること

「いい感じに」が、だんだん信頼できるようになってきてその「信頼」を示すこと

「ばーんと」は、もう完全に信頼しているので完全に任せきる「期待」を示すこと

という感じでやってるそうです。

あんちぽさんがCTOをしているGMOペパボではメンターを受けたひと(メンティー)が次の世代のメンターになるような親方と弟子みたいな関係や、同僚だったり同じような役割の人たちからの横からのメンタリングも入れて「上から下から横から」「公式にも非公式にも」というメンタリングモデルを目指しているそうです。

あと、質問の時に話されていたのですが定例会議を完全にリセットする取り組みをやって実際にうまくいったとのこと。。すごい。

 

@kenchan さんの「メンタリングはじめの一歩」というお話でも、心理的安全性を高めることと達成感を高めるということの両立の話をされていました。

1 on 1で心理的安全性アップをおこない、目標の面談で責任と期待のマネジメントを行うようにしてるとのこと。

目標の設定は、達成できないと評価されないので達成できるレベルよりも若干楽にしてしまうような「防御的」な目標にしてほしくないということを考えているそうです。

 

@takesako さんの「エンジニアリングマネージャの職務要件」という話では、他のロールとの比較のお話が出ていました。

プロデューサーは思いがつよく、「あれもやりたいこれもやりたい」

プロダクトマネージャーは逆にやらないことを決めることで映画の監督のような立ち回りをする

そしてエンジニアリングマネージャーは最初からチームに関わる

エンジニアリングマネージャーはエンジニアの「得意なことを伸ばす」ということが重要。

まず「快適」ということめざし、それだけでは堕落してしまうので「チャレンジ」というステータスを目指す。

エンジニアはとがった人が多かったりもするのだけども、「チームの隙間を埋めていく人材」にならなければならない。

それを実現するのがリクルートグループで共通で用いられている用語のATIを持つ人。

ATIとは圧倒的当事者意識のことで、その人は完全に枠にとらわれない。

ずっと前に、DevLove甲子園でリクルートの黒田さんという方が話されていたお話を聞きましたが、問題を解決するために上限を設定しないという態度は確かにという感じでした。

具体的にはスクラムを導入するコーチの選定の仕方や、スクラムで働きやすくなったということは利益の成長につながっていないことをちゃんと評価してそこから先に進むためにリーンの手法を導入したこと。

というのを思い出しました。

 

 @yuku_t さんの話と@tatsushim さんの話はビアバッシュ中のLTだったのでちょっとメモもなくて申し訳ないのですが、@yuku_tさんの話は「スタートアップ的な組織」だと組織の規模が小さい黎明期はメンバーが本当に知っている人しかいないのでコミュニケーションなどに問題は起きないんだけど、組織が成長すると知らない人が増えて難易度が上がるというお話だったと思います。

特に意思決定の適切なプロセスや、メンバーの良好な関係をつくることが難しくてそれがマネジメントに影響を及ぼすという感じだったと思います。

@tatsushim さんの話もそれと似た感じの文脈はあるのですが、そのようなマネジメントの問題に対してスクラムを導入したお話をされていました。

案件管理のスプレッドシートの「優先度」カラムが最重要が複数あったり、「must」や「スター」などの別のカラムが追加されたりしてカオスになるという話はすごくよくわかる感じです。

スクラムを導入するのでも、拒否反応っていう結構難しい問題をはらんでいるのでその辺の心理的安全性をどう保つか、というお話だったと思います。

 

どの話もすごく面白く、今後自分がどのように仕事に向き合うかということにもかかわってくるものだったと思いました。

2回目のエンジニアリングマネージャー勉強会があるならまた参加したいです。

 

additional

@kenchan さんのお話でも少し出ていましたが、RebuildFMというポッドキャストで過去にポッドキャストのオーナーの@miyagawaさんと@naoyaさんが心理的安全性や「チームが機能するとはどういうことか」ということについて話されていた回があったと思います。

また、直近の171でもお話されていて、そちらも聞くといろいろと考えさせられて非常に良いと思います。

rebuild.fm