DevLOVE199 越境CONに参加してきました
2017年1月28日のDevLOVEの越境CONというイベントに参加してきました。
イベント趣旨としては(若手の人が)現場で取り組んでいる工夫や挑戦について語る、という感じで、どれも非常によかったのですがその一つについて書いてみたいと思います。
『ガチガチの SIer が一皮むけようとしている話 ~Arumon の紹介~(仮)』
盛 慎さん
なぜ越境するのか?
Innovationを起こすため
組織の枠に縛られない、スキルではなくパッション、変化に対応できる、
responsive to change
100年以上続いている会社も大きな変革を経ている
e.g. ノキア
NRIでは本業は社内の受託内製だけれど、Arumonというイノベーションの活動を行っている。
イノベーションへのパッションを持ち、失敗を恐れずにチャレンジしていくこと、どんどん失敗しようという心構え
大企業病 価値を守ることを重視し、どんどん変化できなくなり、リスクを取れなくなる
最初に海に飛び込むfirst penguin(新しい市場の新しいチャレンジャー)になれない
だから、Arumonがかわりにどんどん失敗する
Arumonがどのように起こったか?
新しいことをやりたい パッションを持つ人参加しているとけっこうわかる
そんなつながりの有志で活動開始 草の根で勉強会やプロダクトを作ったりする活動をやり始めた
かっこいい上司(役員の方?)「ハッカソンをやるような元気な人を応援したい。」
結びついて、予算もついたちゃんとした活動に
活動内容
やってみたいことをどんどんバックログにためておき、「これいいんじゃね?」と引っ張り上げる ジョインする人が挙手して参加
大体1つのバックログアイテムを3-4人で
コンセプトの段階だとペーパープロトを使ったり、Googleが提唱しているアイデアだしのフォーマット(クレイジーエイト)を使ったりしている
最終的にはスマートフォンのアプリをローンチしたりするところまで。
課題
- Arumonもいいけど仕事もちゃんとやってねという意見がある。
理由はArumonのような活動が遊びに見える。
きっちりと決めるウォーターフォールの受託開発に比べると仕事の進め方が「クイック & ダーティ」だったりする。
ロジカルシンキング VS デザイン指向
何が必要だったか
社内への意識改革
- デザイナーにとの協業
何をお願いしたらいいのか?
エンジニアは「見た目なんてどうでもいいんだよ」みたいな人も多かった
デザイナーの生産性基準の判断が難しい。良いものは工数で測れない。
エンジニアの常識が通用しない 使う言葉も違ったり
お互い若干押し付け合いがあった
解決策:違いを受け入れること
デザインボードの作り方を教えてもらう
とにかく話し合う
収穫
Arumonでやったことが本業で生きる
ブロックチェーン、機械学習
大切なこと
アピール:ハッカソンなどのイベントの参加
エンジニア以外の交友も広げる
組織としてチームとして動くという意識
社内で個別に動いているイノベーターは意外と多いのでそれを結び付けていける
質問
- 変わりたくない人はどうしたらいいの?
強制はしない
「今までやってきたお金を稼ぐこと と イノベーション」の2階建て、どちらも大事
認めてもらうことを目指す
- 機械学習やブロックチェーンなど学習コストが高い問題は?
本来解決したいこと 技術で解決すること
そういう人が集まるのでそんなに困らなかった
- デザイン指向について
ロジカルシンキングだけでなく、付け加えて考える
まずつくってみて、機能的なところじゃない快感などがあるかどうかなどを考える
例えばヒースロー空港の手荷物受取りのように、たどり着くまでの距離を長く調節することで、待っている時間を感じさせない。
感想
エンジニアとしての学習のアジリティをどう確保したらいいのか、っていうことを常日頃悩んでいる感じですが、このようにイノベーションに情熱をもって取り組むことができるというのは非常に素晴らしいと思います。
開発者はプロダクトのインクリメントを作ることだけに集中する、というのが一見正しく思えるけれど本当はそれだけじゃなく、「売上」だったり「顧客に向き合うこと」だったりを総合したプロダクトを売っていく生産活動やエコシステムそのものが大事だと思います。
当然、顧客に向き合うならよりよい経験を提供するために、イノベーションを起こしたり、最新の技術を取り入れたりしなければいけないかんじです。
それもどっちかというと枯れた技術の水平思考的なイノベーションな気がする。。。
他の発表でもありましたが、「停滞は後退と同じ」ととらえられることもあるので、こうした活動のやり方や精神はまねていきたいと思いました。
開発合宿とか社内アイデアソンとかよさそうです。
話はそれますが、Titan Fall2というゲームが面白いとのことでめちゃくちゃプッシュされてました。
気になる…
イベント全体の感想
いろんな人がいろんな現場で挑戦してることを知ることができ、encourageされる場だったと思います。
自分も自分の現場で、あるいは自分の学びの場の中でチャレンジして行きたいなーと思わせる良さがありました。
スピーカーの皆様、スタッフの皆様、会場のYahoo様、ありがとうございました。